珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

GR3を購入したこと。その理由。

3月15日に発売したRICOHのGR3。当初、発売日も知らなかったし、発売後も特に関心を持っていなかった。が、どういうわけか買ってしまった。今日はその話。

 

GRに興味を持ってしまった理由。それは、同じく換算28mm F2.8のスペックを持つコンパクトデジカメ、Fujifilm XF10を去年の秋に購入していたから。僕は(僕に限らずだろうけど)所有する、もしくはこれから買いたいカメラやレンズに関しては、価格コムや個人のブログを読み漁ってその魅力を自分の中で突き詰めるタイプ。色んなポジティブな記事を読んで悦に入るのが趣味なのだが(気持ち悪いね笑)、XF10関連の記事を読んでいると必ず比較対象として出てきたのがGRⅡだった。ただ、GRⅡは4年も前の機種で、今のXF10と比べるとスペック的にはどうしても劣る。加えて、今のRICOHにGRを作れる企業体力はあるのか?という疑問もあちこちで呈されていて、そんな記事を読むたびに「あ~XF10で良かった。これからは富士だよ。価格も良心的だし。」と安心感を確固たるものにしていたのだった。

 

ただ、実際のところ・・・僕はXF10が心の底からは好きにはなれていなかった。過去に絶賛記事も書いているので恐縮なんだけど、コンデジならではの便利さ、お手軽さ以上の魅力をいくら使っても見いだせなかったのだ。そう、僕は富士の上位機に積まれているX TRANS CMOSが好きなのであって、ベイヤーセンサーのただただ綺麗な画質にどうしても物足りなさを感じていたのだ。

 

そんな中現れたのがGR3。正直、2016年にX-Pro1に出会い、富士の病に侵されていた僕が今他社の製品を買うことは全く想像していなかったのだが・・・店頭で何度か触ったGR3があまりに良くできた製品だった。GRはおろか、RICOHの製品を触ることすら初めてだったのに、絞り、露出補正、WB、スナップモードなど、本当によく考えられていて、全てを直感的になんとなく理解できた。加えて、ツルっとすべるような肌触りでどことなく繊細さを感じるXF10に比べ、小さいのにガッシリと手に馴染む質感。ズッシリくるけど軽い。そして、極めつけはやはり出てくる画。色味、解像度、程よく残したノイズ・・・これは長く使えるアートなカメラだと確信したのだった。

 

一つフォローを入れておくと・・・XF10も普段使いという意味で素晴らしいカメラ。Pro1、E3でガッツリと単焦点レンズと向き合ってきた自分にとってはちょっと物足りなかったというだけで、価格帯を考えても写真好きの裾野を広げるとても良いカメラだと思う。ただ、僕はデジタルならPro1、フィルムならNikonのFM2やRollei 35sなど写真の歴史の中で深い意味を持ったカメラにより愛情を感じるので、そういう意味でもGRの方が向いていたと言えるのだろう。(まだ使う前からこんなこと言うのもアレだけど^^;)

 

そんなわけで、ちょっと寂しかったけどXF10は本日早速手放した。あとはコンパクトフィルムカメラをいくつか売って、GR3の半額くらいは確保出来たらいいなと思っている汗 しばらくは大きい買い物お預けです・・・

 

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見ているだけで惚れ惚れするカメラって近年減ってきていると思う。その点、富士とこのGRは頑張っているなあ。