珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

MYカメラ史

 

Leica M4を手に入れてからというもの、毎週のように色んなレンズを見て歩いている。銀座のレモン社、新宿のマップカメラ、などなど。でも、不思議と本当の購入意欲は湧いてこない。スーパーアンギュロンF3.4、エルマリートF2.8なんかは、黒のM4に最高に合うと思うけど、それだったらM3とズミクロンの50mmを両方シルバーで揃えたい、なんて思ってしまう。要は、もうM4とズミクロン35mmで一つの完成形に達していて、たくさんのレンズで楽しみたいと言うよりは、このカメラとレンズで極めたいということなのだと思う。前回書いた「一つの到達点に達した」というのは、こういうことかもしれない。今はただ、持っている機材でひたすら良い写真を撮りたいと思う。

 

さて、そんな折なので、今日は自分のカメラ史を改めて年表にして振り返ってみることにした。ちょっと長くなるけど、暇な人は読んでください。

 

2000年頃 (恐らく)Olympus Camedia

多分、これが僕が人生で初めて自分で買ったカメラ。恐らくと書いたのは、大学時代中谷美紀が好きで彼女がCMをやっていたカメラを地元のケーズデンキで買った、というのをしっかり覚えているから。当時はまだ「デジタルカメラなるものが出てきたぞ」っていう時代で、立ち上がりも書き込みも異様に時間がかかって全然使い物にならなかった思い出がある。当然カメラの知識なんかなくて、すぐにお払い箱になった。でも、当時の僕にはすごく高い買い物で気分が高揚したものだった。

 

2003年頃 Nikon Coolpix(型番は不明)

これは、当時人生初めて彼女が出来、ディズニーランドに行くことになった為思い切って買ったもの。Camediaより断然小さくて使えたと記憶しているけど、二年後社会人になってどこかへ行ってしまった。ちょっと甘酸っぱい思い出があるカメラ。

 

2007年 Nikon FM2

社会人になって数年経ちつつも、この頃はまだ趣味でギターをやっていて、ぼんやりとミュージシャンになりたいなあなんて思っていた。ただ、それにも頭打ちの感があり、何かもっと簡単に始められるアートはないものだろうかと考え思いついたのが写真だった。フィルムカメラにしたのは、同時に渋谷にある写真学校に通うことに決め、当時のパンフにフィルムカメラを用意するように記載があったから。でも、実際は半数がデジタルを持ってきてたな笑 おいおいとは思ったけど、学校では「渋いカメラ持ってるね」なんて褒められたし、電池がなくなっても撮れる完全機械式のカメラに惚れこんだ。ただ、卒業間近の頃に、後に妻となる女性と出会って、そっちの方にのめり込んでしまい学校はきちんと卒業出来なかった。ほんとアホだったなあ・・・。ただ、このカメラはAi-s Nikkor 50mm F1.4、28mm F2.8と共に未だちゃんと所持している。

 

2011年頃 Nikon D90

デジタルが完全にフィルムを凌駕し切った時代。僕もご多分に漏れずデジタルが欲しくなった。何より、FM2であまり思ったような写真が撮れず、すぐ確認できるデジタルなら上手くなれるような気がしたのだ。ちょうど誕生日だった12月、妻からのいくらかの支援と、自分の持ち出しで購入。当時D90は既に2、3世代型落ち品だったけど、いつものように入念に下調べをした結果これが自分のカメラだと思った。だが、FM2でF1.4の味を知っていたからか、何でも撮れると思って買ったキットズームでは当時の僕では何も撮れなかった。構図も何も知らず、かと言って開放F値でボケを楽しむことも出来ない。完全に宝の持ち腐れとなり、2年後には売却していた。

 

2013年頃 Fujifilm X10

D90を下取りに出して買った、初めて大好きだと思えたカメラ。真っ黒いフィルムカメラ然とした佇まい。当時本木雅弘がCMをしていたのも相まって、手のひらサイズのコンデジが最高にクールに思えた。あ、俺これでいいやって思えた瞬間。2/3型のCMOSセンサー、28mm-112mmのズーム、光学ファインダーで、大好きなフィルム「シミュレーション」を既に備えていた。あ、なんかYou Tube見てたら買い戻したくなってきたぞ笑 今ならあのスペックでももうちょっと良い写真が撮れる気がする。

 

2015年12月31日 Fujifilm X-Pro1

この日ははっきりと覚えている。二週間ほど前から妻と別居を始めたのだが、妻が出ていく当日、一人で先に家を出てNikon F3(これについては後で書きます)とFujifilm X10を携えて結構な遠出をした。複雑な思いを抱えつつ、冬の寒空の下ひたすらシャッターを切った。それから帰ってからも、毎日のように写真を撮るようになり、ふと「あー、ちょっとお金使っちゃおうかな」って思い立った。二年前の教訓、そしてX10への惚れこみ具合からも、自分にはカメラの見た目が一番大事であることがわかっていたし、レンズも断然楽しい単焦点が良かった。そしたら自然と目が向いたのが富士フイルム。もう出てから四年も経っていることは知っていたし、数か月後にはPro2が出そうなんていう話も耳にしながら購入を我慢できなかった。何より、キットレンズが35mmのF1.4なんて、そんなカメラ見たことがなかったから。ちょっと大きいけど、黒光りしたボディにも心底惚れてしまった。今思い返しても、あの当時購入を我慢しなくて本当に良かったと思っている。我慢していたら数か月後Pro2を買っていただろうけど、最初から洗練されたPro2に触れるのと、モッサリしてるけど最初のXマウントの名機に触れるのとでは僕の写真の感性に与えるものが全く違っていた気がする。それくらい、Pro1には当時の開発陣の意気込みが感じられるし、出てくる画は僕の中では今でもNo'1だ。

 

2017年9月 Fujifilm X-E3

とかなんとか言いながら、新しい機種に目が行ってしまったのがこの年。レンズも既に18mmF2、23mmF2、18-55mmF2.8-4を持っていて、この画質でもっと軽快にスナップが楽しめればなあと思っていた矢先だった。スナップシューターとしてX10では既に満足出来なくなっていた僕の目に飛び込んできたのが、超小型でありながらフラッグシップと変わらぬ画が撮れるE3。ミニマリズムというコンセプトが当時の僕にはピッタリだった。11万のボディを、衝動買いしてしまう自分に高揚しつつもちょっと引いたけど笑 後継機にも惹かれてしまうんだろな。ずっと持っていたいシリーズ。

 

2018年9月 Fujifilm XF10

X10ではなくXF10。もはや仕事に行くときもカメラを持ち歩くようになった僕にとって、コンデジでありながらAPS-C機である当機は買わない理由がなかった。買うだろうなと思いながら量販店に出向き、予定通り買った 笑 ただ、数か月後GR3にとって代わられるのだけど・・・。

 

2019年3月 RICOH GR3

GRは自分には縁のないカメラだと思っていた。これまで思い焦がれていたわけでもないし、富士に心底惚れこんでいる自分には関係のないカメラだと思っていたから。でも、普段からAPS-CコンデジXF10を使うようになってから、俄然気になりだした。このサイズの単焦点コンデジが欲しいならGRを選ぶのが王道ではないのか?そう思ったら行動は早かった。XF10を手放し資金に充てた。こんなに短いスパンでカメラを買い替えたのは初めて。

 

2019年8月 Leica M4

結局帰ってきちゃうんですね、フィルムに。軽快軽快だと情報過多で疲れちゃうんです。フィルムの質感が欲しいんです。まあ、それもあったし、この3,4年、見ての通りレンズも含めればかなりの勢いで機材を買い足してきて、そろそろゴールを迎えたかったのだと思う。スペックに左右されないカメラを一台持っておきたかったというところ。FM2もそれにあたるけど、写真を趣味にするならライカは一台持っておくべきだろうと思ったし、何より、X10、Pro1、E3・・・と、僕がレンジファインダー型のカメラが好きなのは明らかだったから。生涯使い続けられたらいいなと、今は思っている。

 

番外編

上記は、僕のカメラ史を語る上で欠かせない機種たちだが、実はその間にも色んなカメラを買っては売っている。漏れもあると思うけど、リストアップしてみたい。

 

Nikon F3

Nikonのフィルム一眼を語る上で欠かせないのはFとF3だろう。F3に関しては、絞り優先あり、露出補正あり、加えてジウジアーロがデザインしたあの赤ラインのデザインは秀逸。ただ、僕にとってはフィルムカメラとしてハイスペックすぎたのと、より武骨なFM2が好きすぎて手放すことになった。

Nikon FG

フィルムカメラをやっているとシルバーボディはどうしても欲しくなってしまうもの。FM2より格下だし、持っている意味があると感じてヤフオクで5,000円ほどで購入した。ただシンプルに、使いどころがなかった。

Rollei 35s

本来であれば上のカメラ史に入れるべきなんだけど、2回ほど買って売ってを繰り返してて、めんどくさいからこっちにした笑 あのサイズでフルメカニカル、露出計あり、沈胴レンズ、見た目もスペックも大好きだったけど、とにかく使わなかった笑 小さいのに重かったのがその主な理由だけど、今思えば一眼みたいにネックストラップにして、パンフォーカス専用機にすればもっと楽しめたのかもしれない。ただ、目測フォーカスはあまり自分好みではなかったことは間違いない。

Konica Big mini、Nikon AF600、minolta p's・・・ 

これらは一時期衝動買いして、すぐ手放した平成初期のコンパクトカメラ達。バブル期の象徴と言うか、やっぱり当時の日本の技術ってすごいなあと思いつつ、電子的なジコーッ!っていうレリーズ感がどうしても馴染めなかった笑 やっぱり写真は「カシャッ」と撮りたい。

Olympus XA

これは、最近買って今も持っている。ライカと同じ二重像を合わせる方式で、見た目も可愛く軽い。シャッターボタンも軽いし静か。僕の中では写ルンですのように持ち運べて、実は本格的に撮影を楽しめる名機。

 

以上である。ここにはレンズは書いてないから、レンズも含めるとここ3,4年相当な買い物をしたし、自分には何が必要で不要なのかを学んだ。これからの5年は、カメラそのものよりも写真の中身を追及していきたいと思うし、そうなれなきゃただのカメラバカになってしまうので気を付けたい笑 頑張ろうっと。