七工匠 (7Artisans) 35mm F1.2(富士Xマウント用)
前回の記事から結構な時間が経ち、その間何があったか忘れつつある。
記事を書くのに時間がかかった理由。それは、正直なところこのブログをもう止めようと思っていたから。また、年始色々あって忙しく、ちょっと違う方向を向いていたというのもある。が、たまにブログのアクセス数を見ていると、毎日大した数ではないが見てくれている人がいて、これだったら止める理由はないのかなと思い直した。相変わらず大したことは発信出来ていないけど、このご時世何かを継続することってやっぱり大事だと思うから。
さて、では早速本題に入りたい。
2020年、僕の写真ライフは一つのレンズと共に幕を開けた。中国のレンズメーカー七工匠が出しているXマウント用のマニュアルレンズ、7Artisans 35mmF1.2だ。
このレンズを購入した理由はいくつかあるのだけど、まず最初のきっかけは有名ブロガーのジェットダイスケさんが我が愛機X-E3に合うレンズとして紹介していたこと。そして第二に、僕が持っている35mmレンズはXF35mmF1.4という大口径で、僕の個人的な感覚としてE3には少し不格好なレンズであったこと。それが理由で、僕がよく持ち出すレンズは、18mmF2、27mmF2.8、そして50mmF2という、E3に合わせた時に見た目がスタイリッシュなレンズばかりで、そのせいで換算50mmの標準域が撮れない、というよくわからぬ残念な状況が生まれていた。「写真を撮る」ということだけに集中すればよいのだろうけど、僕はどうしてもボディに合わないレンズは付ける気になれない。その点で、この七工匠の35mmは、先細りかつ見た目がスッキリしていて、M型ライカとズミクロンの35㎜のように使えそうだなと思ったのだった。
さて、結論から言うと、このレンズとても楽しい。そして残念ながらE3よりもPro1に似合う笑 たぶん、Pro1がE3よりも圧倒的に動作のモッサリしたカメラであるが故に、このマニュアルレンズとスピード感、波長が合うのだと思う。加えてこのレンズ、Xマウントの軽量な単焦点に比べると程よくズッシリとした重さがあり、同じく軽量なE3よりも、それなりに重さのあるPro1に装着した方が安定感があるのだ。そして何より、これが一番重要なのだが・・・見た目が最高に良い。
では、少しだけだけど作例を出してみようと思う。
どうだろう?開くと周辺部はすごく甘いし、シチュエーションによってはフレアや周辺部減光が目白押し。が、ボケは綺麗だし、いわゆるレンズとしては欠点と呼ばれる特徴も現代のお高いレンズでは決して味わえないものだろう。まあ僕はフィルムも撮るから、デジタルでそういった表現を目指しているわけではないし、わざわざ目指す必要もないのだけど、単純に撮ってて楽しいというのは持ち出すモチベーションになるから何より。一つ誤算があったとすれば、結局E3よりもPro1用のレンズになってしまいそうということくらい笑 ただ、2万円以下という安価なお値段で大口径のボケとMFレンズの楽しさを味わえるという意味で、とてもコスパの高いレンズだと思うし決して無駄ではなかったと思う。ラインナップとして、持ってて損はないレンズなのは間違いない。気になっている方の参考になれば幸いである。