珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

コンパクトフィルムカメラの愉悦

ちょっと前の記事でも書いたけど、最近はコンパクトフィルムカメラを色々と試している。

 

フィルムのコンパクトと言えば、Olympas PENシリーズだったり、ドイツの名機Rollei35sだったり、はたまた90年代後期から2000年代初期に一世を風靡したContax Tシリーズなんかを想像する人が多いかもしれないけど、僕が集めているのは主に90年代初期に流行ったプラカメ。理由は・・・比較的安価で手に入ること、見た目がかわいくて好みであること、そして何より「何も考えずに撮れること」。

 

普段、絞りやシャッタースピード、ホワイトバランスなどを常に気にしながら写真を撮っているとちょっと疲れる時があって、加えて僕の場合被写体が街並み、いわゆる日常を切り取る作業が多いので、もっと軽い気持ちで、生活に密着するイメージで写真が撮りたいなと思うことがある。そういうことを考えていると、露出計があって、露出補正が出来て・・・といったカメラは自然に排除され、残るのはバブル期に量産された「誰でも撮れちゃうカメラ」になるというわけ。

 

しかし、何度か使ってみて、この時代のカメラ、なかなかどうして侮れないということがわかった。何故って、本当に何も考えなくても撮れてしまうから・・・。今回使ったのは、前にも紹介したKonica Big miniの初代。1989年生まれ。作例をいくつか見てほしい。

 

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正直当初はもっと粗くて使えないことをイメージしていたのだけど、本当に「普通に撮れる」。もちろん解像度なんてデジ一眼とは比較にならないけど、元々そんなの期待しちゃいない。期待してるのは手軽さと、フィルムの発色。ってことを考えるともう100点満点あげてもいいかもしれない。問題があるとすれば、光量の少ない室内での撮影がちょっと厳しいことくらいか。晴れの日の屋外なら、正直言うことがない。

 

こういうカメラを使っていてもう一ついいなと思うのは、じゃあ今日はデジイチで真面目に撮影しましょうかとなった時に、これまで以上に気合が入るということ。あまり気楽にパシャパシャやってフィルム代が嵩みだすと、やはりじっくりとファインダーと向き合う作業が恋しくなる(経済的にも笑)。結局写真ってその辺表裏一体の世界なんだなと思い知らされるし、そういう意味でコンパクトフィルムカメラは僕にとって「マンネリを打破できる」存在なのだろう。本当にありがたい話だし、これら両方を味わうことのできる時代に生きていることに喜びを感じるのである。