珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

ISO縛りで楽しむデジタルカメラ

 

Leica M4を購入して、一本撮り終えた。が、まだ現像があがっていないので、今回は別件。ただ、別件とは言っても、全く関係のない話というわけではなくちょっと新鮮なデジカメの楽しみ方について。

 

Leicaに詳しい人には言うまでもないことだけど、Leica M4には露出計がない。よって、単体露出計を買うか、自分の体内露出計を信じるしかないわけだけど、僕に言わせれば、わざわざ露出計を買うくらいなら最初から露出計付きのM6やMPを買えばいい話で、M4に関しては露出計がないからこそ面白いと思っている。

 

とは言っても、露出計のないカメラを扱うのは今回が初めての僕にとって、ただやみくもに撮るのは若干不安がある。ということで、今日はFujifilm X-E3との二台持ちで挑んでみることにした。今回M4に装填していたのは、ISO400のKodak Tmaxという白黒フィルム。よって、E3もISO400のACROSで固定して、M4で撮る前にE3で露出を決定してレリーズ。そうすることで、M4においても大体どのような仕上がりになるか事前にわかり、大きな破綻のない画が得られるというわけだ。

 

まあ、偉そうに書いてるけど、こんなことは誰でも思いつくこと。今回書きたかったことは、そんな「デジカメの露出計としての役立て方」ではなく、フィルムカメラを使う使わないに限らず「デジタルカメラのISOを固定して撮るのは面白い」と思った、という話である。

 

普段デジタルを使っていると、ISO2500、3200なんて日常茶飯事。それは、どんな場面でも適正な露出を得、見られる画にする為に必要不可欠なものだけど、それだけアクシデント的な写真は撮れなくなり、ただただ解像度だけが高い面白みのない写真ばかり量産してしまう原因にもなる。特にISO AUTO 200 ~ 3200なんて設定にすると、場面に応じてISOがクルクル変わり、カメラに撮らされている気さえしてくる。

 

まあ、自分の中でそういった露出の知識を完全に理解していて、構図だけに集中したい、また失敗のない作品を撮りたい時はそういった機能は外せないけど、今回ISOを固定し、デジカメをフィルムカメラの露出計のように使ってみて、あれ?これはシンプルにデジカメ単体でも面白いかもしれないぞ?と改めて気づかされたのである。

 

 例えばこの写真、白飛びしているし、ハッキリ言って作品としては駄作だ。だけど、ISO400という縛りのなかで、得たい被写界深度を得る為のF値を設定し、それに応じてシャッタースピードを変えてみたという意味では、完全に自分の意図が反映されている。

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 これもそう。まずF4.0というF値によるボケ感を自分の中で決めて、そこで必要になるであろうシャッタースピードを感覚で決定しレリーズしてみたもの。結果明るくなりすぎてしまったが、こういう撮り方をしない限りは撮れない一枚が撮れたと思う。(まあ体内露出計が完璧なら、毎回綺麗に撮れるんですけどね 笑)

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僕は以前から、デジカメでフィルムっぽい質感の写真が撮れないかと、ノイズを足してみたり、グレインエフェクトを積極的に使ったり、青みを足してみたりと色々と試行錯誤を重ねてきた。その中で「ISOを固定して体内露出計で撮ってみる」というのが、今回習得した技である 笑

 

まあ、相当なもの好きじゃない限りやらないと思うし、普段フルサイズのOVFしか使わない人には全く関係のない話。ただ、EVFに慣れていると忘れがち、かつ失敗も含めてこれが写真の本来の面白さだったりもするので今回書いてみた。普段フィルムも撮るという人にとっては練習にもなるし良いのではないだろうか?個人的にとても楽しかったので、気になった人にはぜひ試してみてほしいと思う。(富士のX100Fを買えというのは言いっこなしでお願いします 笑)

 

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それにしても、富士のXC15-45mmは本当に使いやすいズームレンズだ。E3とのセットなら、重いフィルムカメラと二台持ちしても苦にならないのが素晴らしい。