珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

Leica Q2 レビュー

 

Leica Q2を購入して約三か月。Q2のことがだいぶわかってきたので、一度レビューをしておきたいと思う。

 

正直なことを言うと、今日レビューをするまで、Q2を所有していることに対して何度かモヤモヤを感じ悩んだ。それが、ブログの更新が大幅に空いた理由。今日はその悩んだ理由、またそこを乗り超えるまでの過程を書き連ねてみたいと思う。

 

まず、悩んだ理由を挙げてみると・・・

 

  1. あまりに高い買い物であったこと
  2. 代わりにFuji X-E3やLumix GX7mk3といった取り回しの良い愛機を失ったこと
  3. リッチなフルサイズ4700万画素に取り回しの悪さを感じたこと

 

大きく分けるとこんな感じ。簡単に要約すると・・・僕はこのQ2を使うまでずっと主に富士のAPS-C機に慣れ親しんできた。富士自身が「APS-C機こそ最高のフォーマット」と言っている通り、そのボディやレンズ群は多彩で使っていて楽しいし、僕自身もご多分に漏れずそのセンスの良さから写真の楽しさをたくさん感じさせてもらった。そしてやはり今でも、店頭で富士機を見るとある種の郷愁と憧れのようなものを感じている。

 

そんな良き相棒を失い、写真を撮る度に、約70万円という雑には扱えないボディを握りしめ、あまりにも綺麗、そして大容量の写真を撮り続ける。そのこと自体に、プレッシャーではないけども、「ちょっと重いな」と感じることが何度かあった。でありながら、Q2自体はいわゆる「コンパクトデジカメ」にカテゴライズされる商品。しかし金額は驚愕の70万。これで本当に良かったのか?と考えると、どうにも自分の中で腑に落ちないものを感じるのだった。

 

が、何度かその葛藤を繰り返すうちに、その考えは次第に消えていった。その主な理由は・・・

 

  1. 撮っていて楽しい
  2. 出てくる画が良すぎる

 

シンプルにこの二点に尽きる。正直に言うと、悩んでいた頃は何度かX-E3やGX7mk3を買い戻すことを考え、ポチる寸前まで行ったのは一度や二度ではない。が、結局いつもギリギリで踏み止まってきたのは「何のために?」という疑問に行き着くから。そもそも論、「機材遊びから離れて良い写真を撮ることに向き合う」ことを目的にQ2にたどり着き、実際にそれが叶っているのに、また過去に戻るのは違うじゃないか。そう思うと、自分がいかに最高のカメラを手にしているか再認識するのだった。

 

改めて書くけど、Q2は楽しい。28mmから、35mm、50mm、75mmのクロップは、名称こそクロップだが、イメージとしてM型ライカのレンズを一瞬で取り換えているような感覚。それが全て開放F値1.7で撮れるのだ。また、カメラ内で設定できる色味もシンプルな、Standard、Vivid、Nature、Monochrome (Nature)、Monochrome (High Contrast)の五種類のみで、富士のフイルムシミュレーションのように悩む余地がない。その色味もとても自然で、妙な味付けがないので、ただただ撮ることに専念できる。一度色とホワイトバランスを設定してしまえば、あとはひたすら露出補正して撮り続けるだけだ。それに飽きてきたら、マニュアルフォーカスにし、画角を一つに固定してM型ライカのように使ってみたり、はたまたマクロモードにしてみたり。

 

そしてやはり、その出てくる画の素晴らしさ。27インチのモニターで見た時は息をのむような感覚になる。高画素というのもそうなんだけど、ライカ独特の若干暗い、かつ艶っぽい湿り気のある写りとでも言うのか。ライカのレビューって、いつもこういう抽象的なものばかりで嫌いだったんだけど、なるほど使ってみてわかる。本当にそうだった。

 

この二点にフォーカスした時、最終的にいつもカメラ欲しい欲は消え、結局いつもQ2を握りしめて出かけている。

 

そんなわけで、最後にいくつか作例を、全て撮って出しで。(画像データが大きいため、縮小して貼り付けています) 

 

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 植物のヌルっとした質感、モノクロのシャドウの潰れ具合、ジンワリとしたボケの綺麗さ。 いずれも個人的にとても好ましい。こんな写真が一つのボディとレンズで完結できてしまうのだから、そりゃあライカ史上最高のヒット作になるよなと大いに納得できる。

 

今後、スナップ用でAPS-C機などは購入する可能性はないとは言えない。もしくはデジタルはQ2だけに任せて、今手元にないフィルムの一眼を買うということもあるかもしれない。ただいずれにせよ、Q2があれば僕の撮り方では撮れないものがないし、その他はあくまでもオプションという位置づけになると思う。今後もQ2メインで、作品撮りを楽しんでいきたいと思う。