Nikon FM3A スナップ
ニコン最後のマニュアルレフ機、FM3Aを手に入れて初めてフィルムを現像した。使ったのはKodak Portra 400。レンズはAi-s Nikkor 45mm F2.8P。
FM3Aを使っての感想としてはやはり「あ~、絞り優先ってなんて素晴らしいんだろう」ってこと笑 今じゃ当たり前の機能だけど、出てきた当初はインチキじゃないけど、結構賛否両論あったらしい。確かに、長いことマニュアルのレンズやカメラを使っていると、それほど画期的な機能であったことは想像に難くないし、ことストリートスナップにおいては、光が入ってくる角度さえ把握していれば基本常に露出補正のことだけを気にしていれば良いのだから、当時写真に携わっていた人たちからすればありがたい反面、とんでもないことしてくれたなっていう思いもあったのではないだろうか。
って、一応断っておくと、別にFM3Aが絞り優先の初代というわけではなく、それより何十年の前からあった機能だけど、FM3Aを語るときに、絞り優先機能付きの(機械式と電子式を両方積んだ)ハイブリッドシャッターというのは外せないポイントなので言及させてもらった。電池が切れたり、電子制御が壊れても、機械式としては使い続けられるというのがポイントで、当時のニコンの技術の集大成のようなカメラなのである。
そういうわけで、スナップは恐ろしく捗るんだけど、あくまでもマニュアルフォーカス機なのでオールドカメラ然として使える。でもNikonのロゴは斜めの現代タイプということで、クラシカルでありながらスマートなところ、懐古趣味ではなくあくまでも実用機として使えるところがとても気に入っている。
縦位置ばかりになったのは特に意味はないのだけど、45mmという画角は本当にザ・スナップという感じで、被写体が明確、かつ余計なものが写りこまないので使いやすい。35mmにもなり、50mmにもなるという感じ。本当は40mmがベストだけどね。F2.8は必要十分。変な癖もない。
Portraはさすがの安定感。個人的には海とか撮るときに使いやすくて、ストリートスナップに使うのはなんだか勿体なく感じるのだけど笑
デジタルで得た知識や経験をダイレクトに反映してくれるマニュアルフィルムカメラ。名機Fや、フルマニュアルのFM2などに隠れがちだけど、デジタルで慣れたスナップのリズムを維持しながらフィルムが使える。そんなカメラが使いたければFM3Aは絶対にオススメだ。