珈琲とスナップと

スナップ写真を極めたい男のブログ。愛機や写真について、好き放題語ります。

LUMIX GX7MK3 レビュー

 

前々回の記事で書いた通り、LUMIXのGX7MK3というカメラを買った。久しぶりの新品購入。やっぱりテンションが上がる。

 

正直全くノーマークの機種だったし、そもそも僕はSONYPanasonicといった、いわゆる家電メーカー?のカメラを、毛嫌いとまではいかずともずっと遠ざけていて、縁がないカメラだと思っていた。実際、買った今でもやっぱり富士やNikonに対するシンパシーはなくならないし。

 

さて、そんな中購入した理由を改めて書くと…最近とにかくモノクロで光と影のコントラストを表現した写真を撮ることが多くなってきた中で、富士で撮る画はそういう被写体に向かないなと常々感じるようになっていたから。確かにモノクロ自体は綺麗なんだけど、パキッとザラッとコントラストの効いた画よりは、少しモタッと?ヨーロッパの街並みを予定不調和な感じでスナップするイメージというか…いわゆるフィルムカメラのように使いたくなるのが富士なんだな、と。説明が難しいけど、家族は富士で撮りたいけど、都内の街並みを撮るならもっと他のカメラがあるんじゃないかと。その点以前購入したSONYコンデジ、RX100IIIはすごく良かった。

 

そんな中このカメラを選んだのは、店頭で試写した際のモノクロ表現がとにかく素晴らしかったから。フィルムのような粒状感は富士でも出来るけど、GX7のそれはもっとわかりやすくフィルムっぽい。それでいてGRのハイコントラストモノクロのような嘘臭さはない。この点が購入意欲を大いに刺激した。

 

二つ目の理由はレリーズ感。パナライカと言われるのはレンズだけじゃなく、このレリーズ感も含めてのことだったようだ。もちろん本家よりは安っぽいけど、コトンとカシャッの中間のようなシャッター音は撮っていて気持ちよくストレスがない。

 

三つ目はAF性能。僕はやはり街並スナップ、加えて夜スナップも好きなのでAFが自動でビシビシ合うことはかなり大事。その点、GR3や富士X-E3では結構厳しかったので、十分購入理由になる。

 

四つ目。開放から使えるレンズ群。これはレンズと言うより、フォーサーズという小さいセンサーサイズからくるメリットと言える。フォーサーズ機はボケないとよく言われるけど、逆に言えばボケを求めないシチュエーションでも開放でガシガシ撮れるということ。買ったレンズが15mm(換算30mm)という広角レンズであること、また精度の高いAFも手伝って、構図だけに気を配ってシャッターを切ることができる。

 

五つ目は重さ。昨今軽量コンパクトなカメラがもてはやされる時代だし、GX7MK3はMFT機であることを考えると明らかに重いんだけど、手に感じる重量感がこれもまたすごくM型ライカに近くて心地よい。僕の中で、X-E3はハンドストラップで使うカメラだけど、このカメラは間違いなくネックストラップでしっかりと手にホールドしながら街を闊歩したくなる。どっちが良い悪いではなく、丁寧にスナップしたくなる(それでいて撮影は軽快)という点で、所有欲を満たしてくれるカメラだ。

 

最後に、こんなの撮れますよという意味での作例を一枚。センサーが小さいからなのか、それとも粒状感の作り方が違うのかわからないけど、E3やGR3よりも明らかにザラっとした質感でモノクロ写真を仕上げることが出来る。これだけで、このカメラを使う価値があるなあと思う。

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