速写と色表現とGR
モノクロ写真が好きで、フィルム、デジタル問わず結構な枚数撮ってきた。Leica M10-P Monochromeとか、Leica Q2 Monochromeとかにも強く魅力を感じたし、いつかは買うだろうなと思っていた。
でも最近は、色を表現の一つとして取り入れることをこれまでになく楽しく感じている。
その理由として・・・ずっとモノクロで写真を撮ってきた中で、光と影のコントラストで表現することに少し飽きてきたのと、加えてそこにビビッドな色味を加えた方が面白いなと感じるようになったから。特に東京の街中でスナップしていると、モノクロに逃げるのは簡単なんだけど、逆に色を捨ててしまうのはもったいないなと感じるようになった。
そう思ったきっかけは、GR3を使っていて、どうも通り一辺倒なザラっとしたモノクロ写真ばっかりになり、カメラに撮らされているような感覚に陥った時に、全く使っていなかったタッチパネルレリーズをふとしたタイミングで使ってみたところ、これが思いのほかハマったから。たぶん通常通りレリーズボタンで撮ってもスピードはそこまで変わらないんだけど、自分の中ですごく軽快感が増して、自分の思うタイミングで撮れるようになった時に、これまで撮っていて普通だなと思っていたものが急に良く見える、そんな感覚が生まれた。う~ん、と言うよりは、たった数秒の誤差でも自分の思うタイミングで撮れる⇒撮りたい構図で撮れている、ということなんだろう。そんな時は、モノクロだったり、粒状感だったりで写真を誤魔化さなくても好きな写真が撮れるんだなとわかったことで、色表現の楽しさが見えてきたのかもしれない。
この日は撮りやすい天気だったというのもあるけど、どれも撮った瞬間に「これだ」と感じることが出来た(一枚はモノクロだけど笑)。速写性速写性ってよく言うけど、これが自分なりのGRの使い方なんだなってことがわかったし、「色と光と影」という、ある意味当たり前の三つを意識することで、自分の撮りたい世界観に近づけた気がしてちょっと嬉しい。