エモーショナルな写真を撮ってみる by X-E3
この場合「エモい」という単語が適当なのかもしれない。だけど、自分の写真を「エモい」と言うのは気恥ずかしいし、何だか寒い気がするので、しっかりとエモーショナル言いたい。ドラマティックという言い方もアリかもしれない。今日は、僕が思うエモーショナルな写真について。
エモーショナルをそのまま訳すと「感情的」「感情が動かされる」という意味になるけど、僕にとってははそこに「懐かしい」とか「懐かしく感じさせられる」「レトロ調」みたいなものも含まれる。それはどこか昭和を感じさせられる被写体もそうだし、色表現、影と光による陰影なんかもそこに含まれる。そして、そんなエモーショナルな写真を撮るにあたって、富士のクラシッククロームとトーンの調整の組み合わせは打ってつけだ。WBは曇りが良いだろう。
何故急にそんなことを言い出したかと言うと、GR3が思いのほかエモい(もう言っちゃおう笑)表現をするので、これ富士でも出来ないか?と思ったのがきっかけ。いや、出来るのは知っていたのだが、これまで自分の中で写真とは「実物を忠実に再現するものでなければならない」という固定観念が強いあまり、あまり何かを誇張する機能は使いたくなかったのだ。が、GR3が、そのハイコントラストモノトーンやレトロとといったイメージコントロールを以てその概念を変えてくれた。そもそも僕が撮りたいのは常に、カッコいいと思える、オシャレだねと思ってもらえそうな写真。近年それを忘れていた気がする。
では早速の作例紹介。使ったレンズはXF27mmF2.8とXF50mmF2。前述の通り、フィルムシミュレーションはクラシッククローム、トーンはハイライト+2に対して、シャドーが+4。トーンをこれだけ振り切って使ったことはない。晴れていたが、WBは曇りにしてレトロ感を演出。AFはゾーンにして絞りもF4.0以上は開かない。
このところGR3ばかり持ち歩いていたから、久しぶりのE3。前回の記事で「立ち位置が微妙になってしまった」と書いたけど、その見解は(いつものように)少々早計だったようだ。こうやってカメラやレンズがそれぞれ刺激し合って作品を変えていくこと。写真の楽しみ方の一つだなあと、改めて考えさせられる一日だった。